(承前)
4月8日、納古山から下山すると1台の車がやって来た。運転席には見覚えのあるお顔が・・・
走り去ったかと思いきや、数メートル先で停車した。岐阜ナンバーだった。
何と、乗せてくれると言う。
山頂でしばらく会話を交わした単独の登山者だ。山の情報交換はとても参考になった。
折しも空模様が急変し小雨がぱらついてきた。絶妙のタイミングではないか。
お言葉に甘え、JRの上麻生駅まで乗せていただいた。
歩いて20分程度の距離だったが、大助かりだ。下山途中で転倒し足を痛めていたからだ。
もし自分が同じ立場だったら、そのように声を掛けることができたか、心もとない限り。
「山の桜が美しかったですね」
自分と同じようにこんな景色を眺めていたのだろうか。