行方知らずのさすらい暮らし

自称「さすらい人」が書き綴る気ままな日々の暮らし

音楽鑑賞記 その4

ピアノを弾き始めて2年目に取り上げた曲が

ショパン 雨だれの前奏曲

24の前奏曲中第15曲、変ニ長調作品28-15である。

変二長調については、「長調の中で最も暗く痛々しい調の一つで病的なロマン性も出す」という解説がある。

まさしくこの曲のことではないか。

 

♭が5つで譜読みに骨が折れるものの、黒鍵が多くてかえって弾きやすい。白鍵に比べ黒鍵はタッチが軽く、鍵盤が相互に離れていてミスタッチが少ないからだ。

ビギナーズ・ラックではないが、これだけを練習していたのですぐに弾けるようになった。と思いきや・・・

最近になって音符の見落としに気づき、練習のやり直しを強いられた。お粗末!

 

独学ではあるが、師は中村紘子のCDだ。「ほらほら、このように弾けばショパン国際ピアノコンクールで入賞できますよ」と言わんばかりの演奏スタイルだと思う。

或る日、フジコ・ヘミングの演奏を聴いて、もっと自由に弾いてみたくなった。テンポ・ルバートの程度、明暗の転換が腕の見せどころである。

嬰ハ短調に転調する局面で、左手のA♭が右手のG♯に引き継がれるが、叩く鍵盤は同じである。どのように弾き分けるか、表現力が試される。これが目下の課題である。 

f:id:f-0193591:20201211203435j:plain