(承前)
4月22日、愛知県民の森でのお花見の後、東尾根から北尾根へ移る地点でハイキングコースから離れる。目印を確認して北へ派生する尾根に入る。やせ尾根に岩稜が立ちはだかる。
樹木が途切れると眼下に湖が現われる。東三河地方の水がめとなる鳳来湖だ。ほぼ満水状態に見えた。
分岐点から40分、上臈( じょうろう )岩の一角、中の上臈にたどり着く。湖畔側が断崖絶壁をなす屹立した岩峰の一つである。標高は低いけれども、この高度感には足がすくむ。より高い宇連山の頂上を凌駕する絶景だ。
ここは風当たりが強い。巨岩によじ登りその上に立つには少々勇気がいる。短時間にとどめる。
岩の陰にヒカゲツツジ。愛知県にも咲くとは意外だった。
奥三河の秘境に来たような気分だった。
体力維持に努め、来年の春も訪れたい。