行方知らずのさすらい暮らし

自称「さすらい人」が書き綴る気ままな日々の暮らし

季節の匂い 季節の香り

押入れから取り出し広げたばかりの蚊帳

蚊取り線香から立ち昇る煙

田んぼで捕まえたバケツにうごめく何匹かのアメリカザリガニ

プールへ入る前に腰までつかる消毒槽

海水浴場で背中に塗られる日焼け止めオイル

汗の浸み込んだ山小屋のせんべい布団

すれ違った部活帰りの女子高生の集団

夏休みの図書室のノオトとインク

 

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これらは匂いか、或いは香りか、それとも臭(におい)なのか。

 

記憶の彼方に消えていくものもある。例えば・・・

 お風呂上りの彼女の黒髪

 開いた便箋から漂う残り香

 

無味無臭にはしたくない今年の夏