期 日 2020年6月7日
行 程 清崎バス停~塩津~びわくぼ峠~鞍掛山~
天 候 晴れ
(承前)
本格的な登山は久しぶりだ。
手入れの行き届いた杉、檜の針葉樹が天まで届けとばかりに直立し、その間にまばゆいほどの鮮やかさを見せる新緑の落葉広葉樹が入り混じる。両者の対比に目を奪われた。
自粛生活の間に体力が低下したようだ。登りが急になるに従い、息苦しくなる。心臓に不快な圧迫感がある。高山病とも熱中症の前触れとも異なる。こんな感覚は初めてだ。しばし立ち止まり深呼吸し、水分補給に努める。お地蔵様を無視したのが裏目に出たか。
登山口から1時間余りで稜線のびわくぼ峠に出る。ここから東海自然歩道に合流する形になる。
愛知県内の東海自然歩道のうちでは、このあたりが最難関とされている。ハイキング気分でやって来ると大きな誤算となる。
登山口から2時間弱で山頂に着く。やれやれひと安心だ。「ほーほー」という鳴き声はフクロウだろうか。奥三河まで来ると深山幽谷の趣を実感できる。
開花し始めたコアジサイの群落が涼感をもたらしてくれる。1時間の休憩中誰もやって来ず、この日は全山貸切りとなった。
さてアフター登山の楽しみが待っている。重い腰を上げて下山にかかろう。
足元に珍しい花、後で知ったがフタリシズカだった。よくよく見れば花序が2本に見えなくもない。いつの間にか息苦しさは解消されていた。