何故このりんごが贅沢なのか。
品種は紅玉である。1個100円程度だった。
首都圏や青森、長野ならともかく、当地では店頭に並ぶことは稀である。希少価値がある。
果物には高い糖度を求める傾向にある。
甘いほど価値がある、というものではなかろう。
りんごは酸味があるからこそおいしい。紅玉は酸味が強い。
かつては、りんごといえば紅玉、国光、印度りんごくらいだった。
最近ではこれらの生産農家が減少しているのだろうか。残念なことだ。
贅沢は消費した金額の多寡だけでは測れない。
期 日 2022年10月14日
行 程 中出バス停~高旗山~御斉(おとき)峠~中出
天 候 晴れ
先週に引き続き室生火山群の山に登る予定だったが、直前に変更した。
10月14日は鉄道記念日だ。三重県内の鉄道はほぼ乗り尽くしたが、まだ伊賀鉄道が残っていた。若かりし頃の乗り鉄を実践する。
近鉄から移管された伊賀鉄道の車両は、内装と床が木製、吊革にハーブが飾られている。
電車5本とバスを乗り継いで三重県伊賀市(旧 上野市)の中出バス停からスタートする。
伊賀と近江の国境をなす山並みが見える。高旗山がどれかは不明。
柵を開けて登山道に入る。農家の苦労がうかがえる。
親切な標識だ。これがないと多分左側へ誘い込まれる。
幅のある快適な登山道だった。夏のような暑さで早くも息切れがする。
深い笹薮をかき分ける。マダニがいるかもしれず、暑くても長袖のままだ。
「あとひといき」というが、この地点から山頂まで30分かかっている。
青色十息(といき)というのが実感だ。
茸というより木の子と表記したい。お菓子のようだ。
ここまで来れば、あとひといき。山頂の予感に疲れを忘れる。
山頂の白い旗は、山の名と関係があるのだろうか。
山の周囲に絶景が広がる。東側に鈴鹿山脈が見えた。
南に伊賀上野の市街地を見下ろす。
この日は行程にゆとりがあり、1時間以上のんびりとくつろぐ。
帰りの近鉄急行はクロスシートだった。車内はすいており、気兼ねなく呑み鉄を実践する。実り多い鉄道記念日になった。
今年の秋は短かそうだ。
木枯らしが吹く前に、冬将軍がやってくる前に、時間を取っては散歩に出よう。
もう少し涼しくなったら、歩く速度を上げてウォーキングだ。
半夏生その後・・・葉全体の色が相変わらず半化粧だ。
見事に棲み分けている。
どなたが世話をしているのだろう。
もう冬木立か、桜の葉は散るのが早い。
彼岸を過ぎてもう3週間が経過した。
秋の若葉
誘い込まれそうになる道だ。
杜鵑草
「ほととぎす」と読む。
昨夜のクイズ番組「東大王」の難問オセロで出題された。
あの伊沢クンでさえ間違えた。
自分も二十代の頃は知らなかった。
歳を取ると忘れることが多くなるが、年の功で答えられることもある。
期 日 2022年10月4日
行 程 高尾バス停~尼ヶ岳~大タワ~下太郎生バス停
天 候 曇り一時晴れ
先週に引き続き、室生火山群のうち未踏の尼ヶ岳に登る。
これも先週と同様、近鉄名古屋駅から難波行きの特急に乗り、伊賀神戸駅で下車。
普通電車でひと駅戻って青山町駅に降り立つ。初めての駅だ。
青山町行政バスに乗り、終点の高尾で下車、登山口へと向かう。
橋を渡った地点が登山口になる。
先週の大洞山と同様、ため息の出そうな険しい階段の登りが連続する。
歩幅に合っていたのがせめてもの救いだった。
階段を登り終えると、おあつらえ向きにベンチがあった。ここでひと休み。
息も絶え絶えに山頂に着いたら、そこは芝生の広場だった。
しばらくの間、絶景を独り占め、来てよかった。
奈良県側を見渡せばほとんど見知らぬ山ばかり。
赤とんぼもベンチの隅で羽を休めていた。
下太郎生バス停へと下る。踏跡が不明瞭で目印がないと迷う。倒木が散乱し東海自然歩道とは名ばかり。なるほど、これが本来の「自然」歩道なのか。
磁石で方角を確認しつつ、宝探しのように目印を探し求め、無事バス停にたどり着いた。