行方知らずのさすらい暮らし

自称「さすらい人」が書き綴る気ままな日々の暮らし

苦手な音楽の鑑賞記 その3

マーラー 交響曲第3番

次の第4番と並んで抵抗なく聴ける稀有な存在と言える。

6つの楽章で構成され、演奏時間が1時間40分前後となるため、全曲を聴き通すのは、缶詰状態になるコンサート会場に限られる。普段は組曲と受け止め、細切れにして聴く。起承転結を無視するようで気が引けるが、やむを得ない。

特筆すべきは、生命の躍動に満ち溢れた第1楽章と、身も心も浄化される第6楽章だ。時間のない時は、この2つの楽章だけでも曲の魅力が十分に味わえる。

 

クラウディオ・アバド指揮によるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(1980年録音)の演奏では、第5楽章でウィーン少年合唱団が登場する。まさしく天使の歌声である。この楽章に限っては、「あれっ もう終わり?」と言いたくなるほどに短いのが惜しまれる。