行方知らずのさすらい暮らし

自称「さすらい人」が書き綴る気ままな日々の暮らし

苦手な音楽の鑑賞記 その1

苦手な音楽といえば、クラシック音楽の分野ではグスタフ・マーラー(1860~1911年)の作品が筆頭候補に挙げられる。
これは理屈抜きである。一部の例外を除いて、聴くほどに気が滅入る。マーラーの苦悩に満ちた人生が色濃く反映されているからだろう。
この際、最小限の予備知識のまま白紙に近い状態で聴き直してみよう。何かを再発見できるかもしれぬ。


交響曲第1番
第1楽章は繰り返し聴いている。夏の草原に朝露が光り、野鳥がさえずる。今の季節にぴったりのさわやかな音楽だ。霧ヶ峰の八島湿原が思い浮かぶ。
その余韻を残したまま短い第2楽章が終わり、第3楽章の何という暗さ。陰陰滅滅だ。間に慰められるような旋律が入る。
第4楽章に至っては理解の範囲を超える(別に理解しようとは思わぬが・・・)。
何度も聴いているうち、ベートーヴェンの運命や第九に相通じるものが感じられる。
苦難を乗り越え前途に明るい希望を見出だせる音楽であれば、良しとしよう。