亀井静香「永田町動物園 日本をダメにした101人」
このタイトルは誤解を招く。読めばわかるが、101人の政治家全員をこき下ろしているわけではない。むしろ逆だ。
著者の人柄がよく伝わってくる。政界の裏話は興味深い。
海部俊樹「政治とカネ」
引退した政治家による暴露本は嘘偽らざる本音が吐露されている。現職では書けないだろう。
砂川文次「ブラックボックス」
第166回芥川賞受賞作である。好奇心から文藝春秋3月号を読んでみた。
主人公には共感も同情もできないが、ブラックボックスに対する屈折した感情はよくわかる。
いくら歳を重ねても、うかがい知ることのできぬブラックボックスは数多く存在する。