行方知らずのさすらい暮らし

自称「さすらい人」が書き綴る気ままな日々の暮らし

音楽鑑賞記 その7

大編成のオーケストラを従えてコンサートホールにピアノを響かせる。気分いいだろうな。

ピアニストなら誰もがそう思うだろう。私にはかなわぬ夢なので、もっぱら聴きながらの疑似体験だ。

 

ブラームス ピアノ協奏曲第1番ニ短調 作品15

 

ブラームスが尊敬していたベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」と双璧をなす名曲だと思う。壮麗無比、威風堂々たる交響曲にピアノが加わったようにも聞こえる。オーケストラを伴奏にするというよりは、その楽団員のごとく一体化している。これが私のお気に入りとする協奏曲のスタイルだ。

若書きとはいえ、のちの交響曲第1番を髣髴とさせる。第1楽章冒頭のただならぬ緊迫感がいい。是非生演奏で聴きたい。

1972年録音のギレリス(Pf)ヨッフム指揮ベルリンフィルハーモニーを始め、名演奏が目白押し、選択に困るほどだ。