どちらかと言えば苦手とする作曲家の一人。音楽には精神安定剤としての効用を期待しているからだ。
マーラーと同様、人生の苦悩や境遇が作品に色濃く反映されている。ときに気が滅入るほどの暗さが印象に残り、ショスタコーヴィチの作品に対する先入観につながっている。数少ない例外が、交響曲第5番とジャズ組曲のワルツだ。
最近知ったのが
1905年ロシア・ペテルブルグでの「血の日曜日事件」を題材にしている。
居住まいを正して(正座までする必要はないが)耳を傾けるに値する音楽だと思う。第1楽章の不気味な静寂と緊迫感は尋常ではない。
作曲家に対する認識を改めよう。