先日、書棚から選んだのがこれだ。読んだという記憶がない。
家内が結婚の際に持ち込んだ本だ。
時代設定は昭和40年頃か。
当時の若人達が、人生について、恋愛について、いかに真剣に思い悩んでいたかが伝わってくる。
試行錯誤の末に得られたものは、その後の人生にきっと役立ったことだろう。
自分自身はどうだったのか。
その場限りで成りゆき任せ、思想信条も哲学もないさすらい暮らしを続けていた。
もっとこの種の本を読み、友人とも人生論を戦わせ、いかに生きるべきかを真面目に考え実践すべきだったのだろうか。時すでに遅し。
若い時にどんな本と出会うか、人生を左右することさえあり得る。
太宰治の「人間失格」と芥川龍之介の「歯車」。人生経験の乏しかった自分にとっては、結果として有害図書だったな。
老後をいかに生きるべきか。あれこれ考えずに健康第一、これに尽きる。